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No.21

 堆肥熟成小屋の製作     2015.12

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 家庭菜園を楽しんでおり、堆肥を豊富に施すことにより作物の生育が促進される。
 園芸店で堆肥を購入すると、1袋では数百円だが、豊富に使うと大きな金額になる。
 落ち葉から豊富な堆肥を作るお陰で、キュウリやトマトの生長状況は周辺の畑の比ではないのではと自負している。
 一夏3株の接ぎ木キュウリで計700本以上収穫し、トマトの茎も延長5mほどに成長する。
 決して品質共に本職に勝っているとは思っていないが。

 以前通勤経路の山道の路端に 何時までも枯葉が溜まっているのを見ていた。
 他の方がこれを利用する様子もないようなので、10年余前から持ち帰り数ヶ月腐熟させ使用してきた。
 長期間、大量に保管するために 型枠に使用したコンパネを利用し小屋を作った。
 サイズは 1m w x 1.2m d x 1.5m h 容量 約1.8立米。
 防水素材を使わずコンパネのみだったので、次第に風雨で劣化してきたので作り替えることにした。
 

 これまでの堆肥熟成小屋(奥)。屋根も反ってしまっていた。
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 堆肥の水分等で内面も劣化。そろそろ弾けそうだった

 これまでは地面の上に置いておくだけの構造だったが、昨今の強風などで吹き飛ばされないよう、
 また、地面からヤブカラシの根が伸び堆肥に混ざると菜園に紛れ込む不都合があった。

 そこで、コンクリートで基礎を作り、アンカーボルトでしっかり保持することにした。

 製作の方針 ;

 1) 利用できる残材を活用する。

 2) 堆肥の収納なので、安価優先。

 3) 当初は堆肥製造小屋、将来状況によって物置に容易に変更可能にする。

 4) パネル構造とし、将来メンテナンスが必要な場合分解可能なこと
  ( 狭い台形土地先端部分に建ち、手前以外の3面はアクセスできない )

 5) 新たな試みとして、下部から腐熟中の落ち葉を掻きだし、食材カスと混ぜ上部に積み上げ撹拌できるようにする。
   屋根もアクリル波板とし、左右に開閉できるようにする。 これで枯葉入れ込み時の飛散防止。
 

  境界に積んだ間知ブロックの足が小屋内に突き出ていたので切断し基礎を作る。
 ダイヤモンドカッターで切れ目を入れ、タガネで叩くと比較的平らに折れた。
 No.2、4 (1990〜)で自分で積んだブロックだ。
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 基礎を製作する下地が出来た。

 基礎の枠作り。
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 左側の辺は、フェンスの中間まで基礎を上げるので、少し複雑な構造。

 左写真、左側の辺を上から見た様子。
 No.13で採用した厚紙ロールのスペーサー65mmと
コーススレッドスクリューで幅決め。
 

 セメント10袋、砂10袋、砂利 5袋を購入。
 後日、砂6・砂利3袋を追加。
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 3辺分のコンクリート打ち。
 通常の配合比 1:3:5 とは異なり 1:2:1の配合で。
 砂利が少ないのは、多いと混ぜるのが大変なので、モルタルより気持強度が上がるだろうと。 セメント比が大きいのは、強度が上がるのを実感してきたため。
 

 型枠にコンクリートを流し込む。
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 固定用アンカーボルト。 沈み込まないよう枠へのストッパーを取付
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 流したコンクリートにアンカーボルトを入れ込む

 完成した三辺の基礎
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 底面のベタ打ち部に割り繰り石を入れ、重量のある棒で突き固める。 当然周囲四辺の下も割繰り石で突き固めた。
 

 内部に水が溜まったときの水抜きも取付。
 排水目皿は外れやすく、堆肥に混ざって紛失するため、ステンレス棒を井桁にエルボに差し込み代用。
 残り1辺の基礎と底面はベタ打ちにする。
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 壁面はパネル構造で1辺毎に作成した物を角で結合。
 内面はパネコート塗装面。 腐葉土の湿度対策。
 底辺の木材は桧。 No.16、18の残材。

 

 外面。 風対策のため波板を貼り付ける。
 波板取付用の緑の横サンは旧自転車置き場の廃材リユース。 杉材。
 上辺は2x4材を2分割。 
 

 3面のパネルを仮セット。問題ないことを確認。
 パネル下の切り欠きはアンカーボルトのナット締め付け用。 組立後に蓋をする。
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 アンカーボルトの締め付け状態

 外側の波板を取付けて再組立。 3面は完了
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 前面のフレームを組み立て

 前面のフレーム。将来4面が容易に分解できるように。
 外面の波板交換や、パネコート板の腐食修理のため
 更には将来に堆肥熟成小屋から、物置に変更を容易にするため
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 屋根の枠組み。
 左右2分割し、左右辺に蝶番を付け開けるようにする。
 枯葉の収納最終段階で開いて飛散防止を兼ね。

 分解できるパーツを塗装
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 本体は組立状態で外部のみ塗装

 屋根の波板を貼り付け完成。
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 屋根を開いた状態。 これで左右の隣家へ枯葉がの飛散を防止。
 

 前面上部は蝶番で開ける。
 枯葉収納時期以外で収穫後の茎・葉などを容易に投入できるように。
 その下は、はめ込み式パネル2枚。
 堆肥完成後取り出して上面が低くなったら順に外せる。
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 小屋が完成したので枯葉集めに行った。
 70Lのビニール袋に足で踏み固め納めた21袋。 
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 仮置きした落ち葉の袋。2段積み。
 小さく見えるが、左上のブロック一辺が40cm。

 落ち葉収納前の底部。コンクリートベタ打ち
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 21袋とコンポスト(残飯腐熟ケース)の堆肥を収納した状態。 小屋の半分弱が埋まった。
 奥のL字部は取り外し可能な棚板。
 堆肥が少なくなり、袋詰めした堆肥や肥料置き場に使用。
 

 ・ 費用は新規購入品で3万円ほど。
  堆肥を購入すれば100袋ほど。 長年利用すれば十分採算取れるが、単に経済性だけでなく、運動も兼ねられると当面は頑張る。

 ・ 当初は寸法測定と設計図を書いたが、作業を進めるに従い現合となってしまった。
  建設方針の分解性等は重要視して実現できた。

 ・ 失敗だったのは手前の高さが1.5mと低く、つい頭をぶつけてしまう。
  奥の最も高い部分をパネコートの1枚長辺とし、手前を30cm下げた傾斜としたため。
  上部に継ぎ足しして高さを上げれば良かったと後悔。あまりに不都合なら高さ延長しよう。
 

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