歴舟川 (れきふねがわ)  カヌーツーリング No.34
 カムイコタンキャンプ場〜河口 2010.6.17 (木)

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 2010.6.17 (木) 晴

 前々日、新潟からのフェリーで苫小牧に北海道入りし、
 前日、襟裳岬手前の山越えで大樹町に入り 川を下見。
 河口に近い2WDで進入可能な場所を苦心して探した。

  その後、予約してあった雪印乳業大樹工場の見学。
 午後3時に予約してあったのだが、川の下見も早めに終わり、 2時に変更できないか問い合わせると快諾。
 2時間掛けて、品質管理室長直々に我々夫婦だけのために案内して下さった。会社の丁重な対応に驚いた。
 
 歴舟川は日高山脈を源に太平洋に注ぐ。
 流域では市街地は大樹町だけ。延長64.7km。
 かつては砂金掘りが行われた。

 歴舟川は降雨後の水位増加が極めて早く、大雨の後には1時間後に急激に上がる川とのこと。
 前日までは小雨で最高気温15℃だったが、当日はラッキーにも晴れて気温も上がった。
 水位の増加していないことを確認し回送を開始した。

 歴舟川本町 62.60m

  Start1からの出発も興味があったが、ゴルジュ帯や流れの速い区間があり、下見も困難なため、
夫婦単独ではリスクが高いと考え、カムイコタンキャンプ場からの出発とした (Start2)。
 河口までの21km。

 6月13日。新潟からフェリーに乗る。手前佐渡汽船乗り場 その向こうに新日本海フェリー桟橋。海の水平線に浮かぶのは佐渡、こんなにクッキリ見えたのは初めてだ
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 夕焼けが美しかった。
 敦賀からのフェリーが寄港し23:30発

 1時間前にフェリーが到着 5層構造、1・2Fは車、3・4・5Fは客室だ。 いつもは小樽航路を利用するが、初めて苫小牧航路に乗ってみようということにした。

 翌朝晴天の中を進むフェリー。
 この船は以前新潟・小樽航路で使われていたもの。乗ったこともあり懐かしかった
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 17:30苫小牧東港に到着 車両甲板で下船の準備
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 下船開始。自衛隊の車両も一緒に乗っていた。
 このトラックには隊員が十数名乗っている
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 前日、川の下見。河口に一番近い歴舟橋で偵察
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 河口に最も近く2WDで入れる道を探し回った。
 進入路の情報がなく、河口への流れは地図によると北東へのようだったので左岸側を探した。
 2個所検討の結果こちらに。 (位置は上の地図参照)
 河口へは200mほど手前だがこの先は砂浜で4WDでないと進入不可

 大樹町中心部の大樹橋
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 回送を依頼したタクシー会社。大樹橋の西側すぐにある
 河口の送迎場所の確認、雨天や増水なら順延と打合わせ

 大樹橋下は橋脚で流れが別れ、右岸側が本流のようだが隠れ岩が多く、落ち込みも大きいので左岸よりの流れを通過するようインプット。
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 写真で見るより流れが複雑で岩も多い右岸側の流れ
 この後カムイコタンキャンプ場のスタート点を偵察

 川の予備調査後 雪印乳業大樹工場の見学
 偵察が早く終わったので1時間早くしていただいた。
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 工場見学の歓迎看板。我々の名前が...
 アレレ 我々だけなのか...
 品質管理室長が直々に案内・説明・試食の対応をして下さった。 2時間じっくり、今までの工場見学とは雰囲気が違い驚き!

 道の駅忠類 隣接のキャンプ場で2泊。当日は気持ちよい晴れ。朝霧が美しかった。ここが無料とはありがたい。
 数張りのキャンパーには長期滞在の人も居た。
 ホテルも隣接、ここの風呂・レストランも利用できる
 近くにコンビニのセイコーマートやコープもある。
 準備をし河口に向かう。約15km
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 歴舟川河口近くでタクシーを待つ。
 上陸地点から300m上流だが駐車適地。
 7:30到着。前日依頼してあったタクシー会社に電話したが繋がらず焦った。 ウッカリ聞き忘れたがもしや業務開始が8時では...と待つことに。
 すると 10分前に逆に電話が掛かってきた。
 やはり8時からだそうだ。
 早速来てもらうようお願いし到着 8:15
 装備一式を積んで出発。

 8:45カムイコタンキャンプ場到着。 気持ちの良い運転手さんだった。昨夜は2時まで乗務だったとか
 ほとんどノンストップで30分、タクシー代 6050円だった
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 河原で準備を進める。水量は昨日とほとんど変わらず
 水が冷たいのでネオプレンの上下を着る

 準備完了し記念撮影し出発 9:30
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 カムイコタンキャンプ場を振り返る

 出発すぐに神居大橋
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 神居大橋の下に早速気持ちの良い瀬が

 水が冷たいため、すぐにエアー圧が下がったので追加
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 川底には明るい丸石が模様のようで美しい

 歴舟川名物? 土壁。 美しい眺めだ
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 土壁の近くを通ると湧き出した水が壁を伝い涼が増す

 湧き出した水で土壁が濡れ光っている
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 この前後、大きな瀬がありびっくり。ガイドブックには無かったが、素直な瀬だったので直進でクリア。
 突然で驚き撮影を忘れた
 

 美しい川、空、そして土壁の中を気持ちよく下る
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 快調に漕ぐ。というより流れに任せてコントロールだけで進む
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 気持ちよい流れと時々現れる瀬で楽しい

 この川はこの区間全く護岸がない。これが自然の川なんだとシミジミ思う
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 土壁の上には根が洗われた木が。 増水時はここまで2m以上水位が上がると思うと恐ろしい

 浅いと言われた区間でも快調に進む。波がはじける
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 時折濃い雲がかかり、暑さがしのげる

 飽きないように時々瀬が現れる
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 小さな滝!

 10:30 土壁対岸の州で休憩
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 再び土壁に沿って進む

 これがガイドブックの1.5級の瀬
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 11:00 瀬を通過し撮影のため上陸

 右カーブの先にテトラの水制があるので注意
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 大樹の街に入る。大樹橋が見えてきた
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 昨日見た大樹橋の下に瀬があるので注意深く進む
 少しホリゾンタルラインの感じがする。
 橋桁中央左を通過する 11:00
 

 昨日の偵察通りのイメージで難なく通過。上陸して大樹橋と瀬を振り返る
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 すぐに ふるさと大橋
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 ふるさと大橋を通過 11:15

 橋の下にイワツバメの巣が
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 美しい空、雲 気持ち良い!

 河口まで10km余なのに まだまだ瀬が現れる
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 11:40 昼食のため上陸
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 セイコーマートで買ってきたおにぎり、小パックのおかずで昼食

 昼食で元気を付け出発。 断層が直接見える
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 気持ちの良い自然の岸を眺めながら進む

 時折倒木があるので注意して進む。川幅が広いので気を付けていれば大丈夫。だが、増水の後は解らない...
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 不思議なくらい人工物が見えない川だ

 突然鹿が現れ驚いた
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 驚いたのは我々でなく、鹿のようだ。慌てて逃げる

 気持ち良い瀬が続く
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 歴舟橋が見えてきた。河口まで最後の橋 12:55通過

 気持ち良い!
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 川の向こうに海が見えてきた

 上陸地点。ここから海まで200m余。もう少し進んで、海を間近に見てからライニングアップすることにする
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 流れが左右に分かれているように見える。
 地図では左への流れのはずだが

 13:40 左右の分岐で上陸。右へ100m行けば海だ
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 歴舟川河口 これ以上行くと戻ってくるのが大変そうなのでここで終了

 車が入れる場所まで100mほどライニングアップ
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 撤収完了。 楽しい21km4時間の漕艇だった
 ・ 大樹町中心部の1km程度以外は護岸が無く、自然の中の漕艇を満喫できた
 ・ 橋の前後以外はほとんど人工物は見えないゆったり感 道路からは間に林があり、川が見える場所は極めて少ない
 ・ 最初は土壁と湧き水、全域にわたって時々瀬が現れるが比較的素直な瀬だった
 ・ 流木は多数有りコース取りには常に神経を使う必要がある
 ・ 大樹橋はスカウティング要
 ・ 降雨後の急な増水には注意、1時間で増水するとのこと。
   後日、釧路のカヌー業者から、急な大雨後水位が急に上がる境が見えたとの話を聞いた
 ・ 上陸地点は限られている。 橋があっても登りにくいのでポイント把握と判断が重要
 ・ 北海道の清流の1つと言われるだけあって水が美しい
 ・ 水温が低い (手での実感では15℃前後か) ネオプレンのスーツを着用し、妻は特に寒さに弱いので 万一の中断に備え着替えを積載
 ・ 河口付近での上陸地点は4WDならば左右岸とも砂浜から進入可だが、そうでなければ限られそう。
 ( 左岸側は上記地図を参考に )
 

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