大井川の水量についての考察

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 通常の川の場合、経験的に漕艇地点に近い水位観測所の水位が、水量の状態をほぼ推測出来るが、大井川の場合当てはまらない事は感じていた。
 何度かのDRを経て、同一地点の写真を撮影しており、水位データと実際の水量がどうかの比較検討を行い、今後の水量推定の参考になればと検討した。

 長島ダムの放流量、神座水位観測所(漕艇区間より下流)のデータはDR毎に記録しいてあったので、実際の水量と関連性があるか写真とともに、DR時の実感で比較した。
 横に4回の年月日別、縦に同一地点の写真を比較検討出来るよう並べた。
 左から長島ダムの放流量の多い順に並べた。 神座の水位データは必ずしもその順ではないので順位を記した。

 スクロールしながら注視ポイントの点を中心に比較してご覧下さい。
 
 No. 年月日  No.1  2012.4.1  No.2  2013.8.9  No.3  2011.11.30  No.4 2013.1.23
長島ダム放流量 [トン]   7.0 (1位)  3.33 (2位)  2.73 (3位)  2.43 (4位)
神座水位 [m] (水位順位)  -2.0 (1位)  -2.77 (4位)  -2.26 (2位)  -2.53 (3位)
奥泉駅前を出発しすぐの瀬

注視ポイント :

正面に流れが当たり右に折れる流れの強さ
上の瀬を下り終えた様子

注視ポイント :

左からの流れが岸に当っている様子
渡谷橋下流、瀞場の後 右岸寄りの狭い流れの瀬

注視ポイント :

水量の差と瀬の激しさ
小山トンネル東端付近の瀬

注視ポイント :

 左のコンクリ壁に流れが当たっている様子。

(転落車の残骸がある場所)

 
大沢橋下流の瀬

注視ポイント :

瀬の最後が水量が多いと大きなホールになっている様子
八木橋下流から上流方向

注視ポイント :

橋の下の瀬、左岸(右側)に流れが当たる様子
 写真から見た水量の多い順  2位  4位  3位  1位
 水量の大きいと感じた順と
 下った水量の感想
 
 2位
 まとまった雨の直後、水も土色に濁っていた。
 最も長島ダム放流量が多かったにもかかわらず、No.3の方が水が多く感じた。
 小さな沢から少しずつ合流し下流になるにつれ水が多くなるのが顕著。
 特に寸又川からの流入量が大井川と1.5〜2倍あるように感じた
3位
ライニングダウン1回のみ、玉石に掛かることは多かったが揺すって脱出できた状態 
 4位
 雨の後で、一見水量が大きそうに感じたが、瀬がある毎に玉石に引っ掛かり、毎回歩いて下流の流れまで引いて歩いた。
 長島ダム放流量、神座水位の値からは想像できない水の少なさ
 1位
 何処の瀬も水が多くウエーブやホールが迫力あり、写真のと実感が合致する最も水量が多かった記憶。
 にも関わらず長島ダム放水流、神座水位は下位
長島ダム放流量 [トン]   7.0 (1位)  3.33 (2位)  2.73 (3位)  2.43 (4位)
神座水位 [m] (水位順位)  -2.0 (1位)  -2.77 (4位)  -2.26 (2位)  -2.53 (3位)
 No. 年月日  No.1  2012.4.1  No.2  2013.8.9  No.3  2011.11.30  No.4 2013.1.23

 考察 :

 ・ 以前から大井川の実際に流れている水量は、必ずしも上流の長島ダムの放水量と一致しないと言う実感があった。
  その原因として、長島ダムより下流に大井川ダムが存在し、その放流量による影響が多いという情報もあった。

 ・ 一方、長島ダムの放流量はWebでリアルタイムに情報収集できるが、その下流にある大井川ダムは管理事務所に電話して聞かないと解らない。
  漕艇区間は両ダムの下流である。

 ・ 実際にDRして気が付いたことは、奥泉から下流に進むに連れ、小さな沢の合流が多く、それらの水量は直前の降水量によってずいぶん変わること、
  最もその顕著な例は No.1  2012.4.1 の寸又川の流入量が雨後極めて多かった。

 ・ 現時点では結論として明言できる関連性は見出せなかったが、実際を比較した資料として公開する。
  水量の把握方法については更なる今後の研究課題とする。
 

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