パノラマ科学館  我が家のミニ・ソーラー発電システム

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    [5.2] 特性測定編 : ソーラー充電コントローラ
 目次 [1]構想編  [2]システム設計編  [3]特性測定編  [4] 製作編  [5]技術情報編 [ 7]参考情報編  [9]その他
 

 1 はじめに

  計画のソーラーパネル 30Wタイプ1枚 約2A 、場合によっては2枚並列 ( 仕様一杯だが常時ではないので )
  に使用できる物として、さほど比較検討することなく 秋月電子から他の部品と一緒に購入できるため選定。
  価格も 1400円と安価なので 予備または拡張も含め 2個注文。

   型式 CM04−2.1  Phocos株式会社製



 2 ソーラー充電コントローラー 仕様
 
CM 04−2.1
電圧 12 V
最大チャージ電流 4 A
フロート充電電圧 13.7 V
ブースト充電電圧 14.5 V
バッテリー動作電圧 < 12.2 V
最大パネル電圧 30 V  バリスタによる保護 ( 訳者注: 過電圧になるとバリスタが短絡し保護 )
最大自己消費電流 4 mA
設置 プラス接地可
周囲温度 -40 to +50 ℃
最大高度 4,000 m 海抜
バッテリー形式 鉛蓄電池  (GEL, AGM, flooded)
結合電線 最大 16 mm2
質量 68 g
寸法 72.6 x 61 x 30.4 mm(W x H x D)
保護等級 IP22
LED表示状態  点灯 : バッテリー充電中、
 早い点滅 : 満充電電圧(フロート電圧)に近い
 遅い点滅 : フロート電圧

 3 記事

  ・ 内部のプリント板写真 


 左上の緑色LEDを取り外し、リード線で延長し、操作パネルの表示灯として使用
 内部を改造するとメーカーでの補償対象で無くなるので注意!

 このメーカーのシリーズで、10Aのコントローラがあるが、基盤は共通使用のようだ。
 ブースト用のトランジスタを取付、ジャンパ線を変更すれば容量アップできそう。

  ・ コントローラはプラスコモン
   当初これが明記されていなかったためマイナスコモンと考え配線した結果、充電制御できず過充電になった。
   過充電でバッテリー電圧が16Vほどに上昇し、コントローラが故障かと疑い交換したが効果無くやっと気が付いた。
    もしや、プラス接地可 と表記されているのは このことか...?

  ・ 充電ON時、コントローラの入出力の電圧に差はない。
    ソーラー側電流と、充電側電流の差もない。
    入力と出力の単なるOn/Off制御をしているだけと思われる。
    ソーラーパネルの開放時18V程度あるのにバッテリーは13V程度、
    On時はパネルの内部抵抗でバッテリーの電圧で出力されるのだろう。

    DC16V出力程度のACアダプターでこのコントローラを介して充電したら、
    アダプタの出力容量による大電流が流れた。
    すなわち電流制限機能を持っておらず、ソーラーパネルから充電の場合は
    前述のようにの内部抵抗で電流が制限されていることになる。

   → PWM方式とあるが、スイッチングレギュレータのように入力のパワーを電圧変換し出力する物ではないようだ。
     従ってバッテリーには、出力電力ではなく、電流だけが寄与する。
   例えば、今回導入したソーラーパネルの出力は 17.28V、1.74A 30Wだが、この最大出力があるとし、
  実際にバッテリーに充電される電力は 1.74A x 12V = 20.8Wと 2/3になってしまう。

   これを改善するには、MPPT(Maximum Power Point Tracker)コントローラと言うものがある。
  その時にパネルから出力される最大の出力で充電するという物のようだ。
  その情報で興味を持って、やがては採用しようと考えていたが、
  [3.1.2]の測定によって、今回使用しているソーラーパネルの特性ではMPPTコントローラを使用しても
  効果がないとの結果が得られた。
 


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