パノラマ科学館  我が家のミニ・ソーラー発電システム

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    [4.11] 製作編 : 夜間非常灯
 目次 [1]構想編  [2]システム設計編  [3]特性測定編  [4] 製作編  [5]技術情報編 [ 7]参考情報編  [9]その他
 


 1 はじめに

  ミニ・ソーラー発電システムの第一次完成から6年を経過し、なんら故障・問題なく運用してきた。
  当初から計画していた 夜間非常灯を 遅ればせながら製作・設置した。
  本システムは 災害時の 安全・利便が目的の一つなので、 非常灯も重要な機能だ。

 2 制御方法

 ソーラーパネル出力電圧が下記のように変化するのを利用して夜間であることを検出する。

 光照射時、満充電中はバッテリーには間欠的に充電するので   13.7V 〜 19V
 光照射 充電中はバッテリー電圧に依存するので          12V 〜 13.7V
 光非照射時  ( 夜間 )                       約 8V 
  ( ソーラー出力は0Vだが、チャージコントローラからのリークによる電圧と思われる。 )

  以上から10V以下で光非照射時 ( 夜間 ) と判定する。

  チャージコントローラは +コモンのため 検出部と出力部のグランドを分離するため フォトカプラ結合とする。


 3 検出PCB および 照明用LED 回路図
 


 当初はVR1なしで、ツエナーダイオードでスレッショルド電圧を設定する設計だったが、後段2段のゲインが大きいため、
 僅かなリーク電流で動作してしまうためVR1 10kΩを追加した。

 明暗の切り替わり時、ノイズの影響で点滅させないため、R3でシュミットトリガー回路を構成し、On/Off のヒステリシスを持たせた。
 ヒステリシス差は1Vあるため、一旦切り替わると次の朝夕までは反転せず安定に動作している。

 明るい間の消費電力は 約 4mA。 これはソーラーパネルの発電量 1A以上に比べ無視できる。
 暗い間は 約1.5mA。( 照明用電流は除く ) これはバッテリーからの放電で賄うため最小限に設定した。

 照明回路は1F、2Fで 通常 各10mA。 これで非常時の位置、方向を認識するには十分な照度を得られた。
 定電流ダイオードを初めて使用したが簡単に一定電流が得られ便利な素子だ。

 照明用出力の短絡保護は、当初 定電圧・垂下特性回路など検討したが、簡易なポリスイッチを初めて使用したが充分利用できそうだ。
 試運転時、配線ミスでショート状態になっていたが、Onするとパチンという音がし導通を遮断。
 その後自動復帰し 出力トランジスタも正常だった。

 通常および非常時の対応のため、1Fはコントローラ本体、2Fの寝室に +12Vジャックを設置し、各種目的に利用できる。
 2FのジャックはTVブースターの傍に設け、 非常時には小型インバータで電源供給し動作させ ポータブルTVで視聴できる。
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 4 PCB配置図
 


 基板は 秋月電子 60x80mm 2.54mmピッチ 両面スルーホール 80円を使用。

 これまで片面ユニバーサル基盤を使っていて、ハンダ付けを何度かやり直すと
 ランドが剥がれる問題があったので両面スルーホールを試してみた。

 ランド剥離が解決できる利点があるものの、部品面を下にしてハンダを流し過ぎると、
 ハンダが垂れさがること、 細かいピッチなので、隣のランドにもハンダが吸い込まれるなど
 一長一短があるのを実感した。 出来上がりは しっかり部品が固定されて良い。
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 ブラケットに取り付け

 コントローラに装着
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 5 照明用LEDの製作、配線
 

 1Fの配線は天井裏を通す。
 ダウンライトを取り外し、部屋の隅に穴を明け道糸を通す。
 懐中電灯と鏡で見ながら引っ掛け引っ張る。
 長距離は伸縮の釣竿を天井裏に乗せ、伸縮して張る。
 鏡で動きが反対になり、慣れるまで時間が掛かった。  

 
 

 1Fの分電端子、左に定電流ダイオード 10mAを取付。
 下は居間用 非常用照明のケース。
 小基盤にLED 2灯をハの字に取り付け
 ケースはアクリル製 3段の入れ物を100円ショップで。
 質感が良く 過去に買ってあったが最近は見かけない。
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 アクリルに穴を明けるための専用ビットを購入
 普通のドリルだと、ウッカリするとアクリルにヒビや割れが入るが安心して穴明けできる。
 Φ3mmで明けた後 M3用に 3.5mmの鉄用ドリルで軽く拡げられる。
 

 居間の壁に取り付けた照明アクリルケース
 上部の配線余裕は後ほどモールに収納した。  

 点灯状態。 ハの字型の2つのLEDで美しい模様が壁に。
 室内の照度に比べれば暗いが、停電時にはしっかり視認できる照度だ。
 

 1F廊下の照明用ケース。
 3個組のアクリルケースは蓋が1個のみ。
 蓋が無い2個を垂直面の壁に取り付けると埃が溜まるので、天井面に取り付ける。
 当初は天井にネジ留めするつもりだったが、
 配線モールにケースをネジ留めすることにした。  

 点灯状態。
 LEDは真下に照射する方向に取り付けられているが、
 ケースのコーナーの厚みが大きい部分のレンズ効果で
 四方への光の筋が思いがけない美しさだ。
 

 2F寝室の照明ケース。
 100円ショップの 単三電池のLED電灯を利用。  

 縦3個のLEDは元々のものを並列から直列にパターンをカットと接続し直した。
 部屋全体の小照明として。
 右向きのLEDは追加して時計のある方向への非常灯。
 

 2F寝室取付状態。
 室内照明が点いている時 非常灯は明るくないが...
 

 室内灯が点いていない時は十分な明るさ。
 室内灯は直管20Wx3の蛍光灯、豆灯で、切換は紐のプルスイッチで、いちいち切り替えが面倒だった。
 非常灯は夜間点灯するので、寝室に入って来た時に
寝灯りのスイッチを入れる必要がなくなり便利になった。
 夜中に時刻を知りたいときの照明で読み取れる。

 寝るには少々明るすぎる照度なので、近々LEDに並列に分流抵抗を設け、適切な照度までに落とす予定。
 

 左、正面の小照明と右方向への非常灯の両方が点灯
 右、非常灯のみが点灯

 小照明とはいえ、室内を照らすには照度不足なので
近々 LEDアレイに変更する計画だ。
 少しの間蛍光灯ではなく点灯する目的なので、必要最小限の消費電流にする。

 
 

 配線モールは部屋の角では 45度の突合せ。
 何か所か製作するため切断ジグを製作。
 T字状にサンを90度に取り付け、45度に鋸の切り込み。
 モールを簡単に挟み込み/取り外しのため蝶ナット使用
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 45度に鋸を入れて切断。

 はさみ込み用板を取り外した状態。( 撮影のため )
 通常は蝶ナットを緩めつだけでモールを取り外す。
 裏にモールを横方向押し付けのサンを取付。
 

 
 

 6 まとめ


 ・ 仕様

  ・ 検出PCB
          非照射(暗)検出電圧  9V
          照射(明)検出電圧   10V  シュミット回路のヒステリシスによる

  ・ 照明用LED 電流   1F  10mA  2F 10mA

 ・ 使用状況

  朝、目視ではかなり明るくなって消灯、 夕方 まだ明るさが残っているうちに点灯する。

  しかし 消費電流は計 20mAと 極めて少ないため問題なし。

  これで当初の目的の 残りの一つが完成した。

  災害時には家の倒壊、 配線の破断等が無ければ 夜間停電しても最低限の照明が確保でき、避難にも有効だ。

  久しぶりに細かなハンダ付けで検出PCBを製作し、趣味としても楽しんだ。

 


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