パノラマ写真作成講座
1 はじめに
2 一般手順

3 パノラマ写真 撮影法

4 パノラマ写真 結合法

5 画像重ね合せ テクニック
 5.1 重合せ時テクニック
 5.2 境界部分の修正方法 
  5.2 続き
 5.4 建築物等 の結合法
6  360°画像作成法
 6.1 計測ツール使用法
画像角度・幅 計測ツール
参考情報
 ・レンズの収差
 ・遠近法と パノラマつなぎ写真

 


3 パノラマ写真撮影法


 3.1 パノラマ写真撮影の基礎テクニック ;

 1) 撮影位置の固定

   撮影は同じ位置で広い角度を分割して撮影します。
  前後左右の位置を変えるとぴったり重ねにくくなります。

 2) 露光状態の固定 露出、シャッタースピード

   複数つなぎ合わせるパノラマ写真ですから、それぞれが同じ露光状態の必要があります。
  そうでないと、つなぎ目で明るさが食い違い綺麗に仕上がりません。
  後で明るさをレタッチすることもできますが、作業が大変になるので出来るだけ撮影時に合わせます。
   マニュアル露出モードがあればこのモードで撮影します。

   オリンパスのデジカメは「パノラマモードにすると、1枚目の写真のシャッタスピードと絞りに固定されるのでほとんど後での調整が不要です。

 3) 画像サイズの固定 ( ズーム状態の場合 )

   複数の画像を合わせるわけですから、それらは同じズームの状態である必要があります。

 4) 水平角度合わせ と撮影範囲の確認

   三脚に固定し、水平方向に回転させられる三脚があればベストです。
  手持ち撮影でも 5) の点に気をつければつなぎやすい画像を撮影できます。
  撮影する方向と高さ、角度をまずグルット回して確認してOKだったら撮影します。
 良いカメラの回転方法
 カメラの中心を移動しないで、丁度三脚で回して
いるようにします。
( 本来は肘を脇に付け安定させるのが基本ですが、
液晶モニターを見るため体から少し離しています。 )
良くないカメラの回転方法
  身体を中心に、腕を伸ばしたまま回しています。
  こうすると、近距離の画像のつなぎ目が、合いに
  くくなります。

 


 5) カメラの水平方向、上下の位置を一定に保つ 

   右上がり/下がりにならないよう、水平角度と高さを一定にして撮影します。
  液晶モニタにテープを貼って水平の基準にするとわかりやすいです。
オリンパスのデジカメは「パノラマモードにすると、液晶表示に重ね合わせの目安とする枠と送り方向矢印が表示されます。
この水平線を頼りに水平方向と高さを合わせるように撮影すると安定して撮影できます。

 6) オーバーラップ

   つなぎ合わせる時**章参照 のために両端10〜20%をオーバーラップするように撮影します。


 3.2 より美しいパノラマ写真を撮るためのテクニック


 1) 近距離の外形のはっきりした対象を排除

  近距離(数m以内)に外形のはっきりした画像が、つなぎ合わせ部分にあると結合が難しいので出来るだけ避けるようにします。
 特に風にゆれる旗、太い線・帯、波に揺れる船等がつなぎ目にあると、2枚の画像でのそれらの状態が極端に変わり、うまくつなげません。
 つなぎ目にそのような対象がきてしまった場合、重なり部分を大きくし、一方の画像に その対象が全部写るようにします。
その場合の特殊テクニックは後述 例えば歩く人、走る車、船、飛行機等 一つの画像で写した対象が、後の撮影時に写らないように気をつけます。

 2) 刻々変化するものがある場合の注意点

 例えば、雲、波、風にそよぐ木・草等、 基本は出来るだけ短時間に撮影することですが、下記のような点に注意します。

  @ 短時間での撮影

 例えば雲のように次々変化し、2度と同じ状態にならないものは、出来るだけ撮影間隔を短くします。

  A 繰り返されるものは同じ状態で撮影

 波やそよぐ木・草のような場合は直前に撮影した時の状態を覚えておき、できるだけ同じ状態で撮影します。
  波頭が盛り上がりはじめか、崩れている状態か、引いているときか等をできるだけ合わせます。
 風が強く、木や草がなびいている場合は、出来るだけ風の強さが同じになって、なびいている状態が同じ時に撮影します。

  B 日照の状態に注意

 雲がまばらで丁度日照が極端に変化する場合には、日のあたり具合が同じ時に撮影します。

 3) 重ね合わせ部分の調整

 使用領域(重ね合わせ領域)の適正化 重ね合わせ部分は概要編で10〜20%と書きましたが、状況により加減します。   1) の近距離にはっきりした対象がある場合 参照。

 4) 横方向連続線排除

   横方向に広くはっきりした直線や、曲線を避ける。
   例えば、幅広い建造物の長い横の直線、送電線やアーチを描いた吊り橋のライン等。
   しかしそういう被写体こそパノラマ写真の本領を発揮するので避けて通れません。
   そう言うものだと割り切ることも大切では... ( 自己弁護...)

 5) 方向により明暗の差が大きい場合の注意点

   谷間や、太陽の方向と反対方向等、通常の広角レンズの画角より広い範囲を撮影するパノラマ写真では、全領域に適正露光を望むのは無理な場合があります。
  撮りたい対象に露光を合わせ、他の明暗の極端な部分は少し我慢が必要です。
  最初にぐるっと回して露光状態も固定してモニターの明るさを見て調節することも大切です。

 6) 同一画面を複数画像撮影し切り張り

   幅広い角度を撮影している間、例えば美しい景色に人を写り込んでしまうことが多くあります。
  もしその人が移動しているようであれば同じ位置で複数枚撮影し、人の写っていない部分だけを切り張りすることで排除できます。
 少し イレギュラーなテクニックですが、必要に応じ試して下さい。
 対象が、車や動物でも同様です。

   この応用編で、 近くにどうしても写したくない位置が固定された対象、例えば電柱や看板等を排除するために、 左右の位置を、対象の裏に隠れていた遠くの映像が見えるところまで少し移動して写し、同様に切り張りし排除します。
  ココまでやると、本来の風景を変えることになりますので、本質を失わないようにすることが大切です。
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